雨の日について。

雨の日じゃない晴れの日に、雨の日を思ってみる。

 

雨の日って、心の中のさりげない気持ちが、目に見えやすくなる気がするなぁ。

傘を見てみて。

すれ違う時、くいっと傾けてみたり。

お店に入る時、ぶるんぶるん回してみたり。

傘だけ見てても、その人がどんなことを思ってるのか、分かっちゃったりする。

表情とか言葉とか、なくてもね。

そういう意味で、雨の日の傘の存在は、すごく偉大。

 

こんなこともある。

帰りの電車。

前に座ってる、どうしようもなく眠そうなサラリーマンの手から傘が離れてく。とっさに手を伸ばす。ナイスキャッチ。気づいたその人は、はっと起きて頭を下げるから、ちょっと嬉しくなる。その後、自分が映る窓をぼんやり見ながら、頭の中では誇らしげにスロー再生。

よくやった、私。

なんてね。

 

雨が降ってると、素敵な思い出をもらえることもある。

一つの傘に身を寄せてみると、いつもよりももっと、この人と近くにいるんじゃないかって感じたり。自分たちの会話が、いつもよりももっと、その時その場所にとって印象的なものののように思ったり。

 

雨の日、いいことあるじゃん。

私は、こう思うのです。

 

そうだ。

私の気分は、お天気と深い関わりを持ってる。そんな感じがする。

といっても、晴れ渡った空とルンルン気分はノットイコール。

ノットオールウェイズ。

きれいに青く澄んだ天気だからこそ、なんだか恥ずかしくて、

コソコソ気分になったりする。

 

一日の気持ちはお天気によって色々変わるんだなって、つまり、

そのお天気って私の生きてる毎日を語る上でけっこう大切かも。

 

ちなみに今日は雨の降らない晴れの日でした。

でもね、晴れの日に雨の日のことを考えたから、これからは、

晴れの日も、心には雨の日が重なっていくかもしれない。

あるものとないものを同時に感じながら過ごしたら、面白いのかも。

 

以上、雨じゃない晴れの日に、思うこと。

 

こんどは、晴れじゃない雨の日に、晴れの日を思ってみるね。

ばいばい。